混合水栓の水漏れ
お湯も水も出て便利!混合水栓の水漏れ解決法
一つの蛇口から水もお湯も出すことができ、今ではほとんどの家庭でこの混合水栓が使われている。トラブルを早く解決させるための知識として、混合水栓の水漏れの原因やいざという時の対処法について紹介するぞ!
水漏れの原因は?
混合水栓の水漏れ、その要因は「老朽化」と「不良」
混合水栓の水漏れでは大きく分けて2つの症状が多く報告されている。それが、「混合水栓をちゃんと閉めているのに水が止まらない」「混合水栓の土台の根元から水漏れがしている」という2点だ。「混合水栓を閉めているのに水が止まらない」場合には、水を留めているハンドルの締める力が緩くなっているか、内部パーツのパッキンの劣化が原因で水漏れをしていると考えられる。「混合水栓の土台の根元からの水漏れ」の場合には、やはり接合面の劣化もしくは緩みが原因の場合と、混合水栓本体の劣化・破損が原因と考えられる。破損が認められる、または見ても良くわからないといった時は、プロに状況をみてもらうことをおすすめするぞ!
シングルレバー混合水栓の水漏れ
シングルレバー混合水栓とは
現在では、ほとんどすべての家庭で一般的に広く使われている混合水栓。この混合水栓には、大きく分けると二つの種類がある。シングルレバー混合水栓とハンドル混合水栓だ。
シングルレバー混合水栓は、文字通り、レバーがひとつだけついていて、レバーを上下左右に動かすことで水量と水温を同時に調節をすることができるタイプの水栓だ。新しく家を建てる場合や、新しく水栓を設置・交換するという場合には、このシングルレバー混合水栓を設置するのが一般的なため、多くの人にとってはこのシングルレバー混合水栓が見慣れたタイプの水栓のはずだ。
大まかに言うと、このシングルレバー混合水栓は、パッキン、スパウト(蛇口パーツ)、バルブカートリッジ、ハンドルの四つの部品で出来ている。とくに、水量・水温の調整を行っているバルブカートリッジはシングルレバー混合水栓の心臓部にあたり、後述するように、シングルレバー混合水栓で水漏れのトラブルが起きている場合には、ほとんどの場合、その原因はこのバルブカートリッジにあると言っていい。逆に言えば、シングルレバー混合水栓の場合、このバルブカートリッジに問題がない場合には水漏れはほとんど起こらないのだ。シングルレバー混合水栓のバルブカートリッジの寿命は10年程度のため、設置から10年以上経過しているシングルレバー混合水栓では、バルブカートリッジ内部部品の消耗・劣化が原因で水漏れが起こる可能性が非常に高くなってくる。下記で詳細な手順を解説するが、バルブカートリッジ内のトラブルが原因で水漏れが発生している場合、バルブカートリッジの交換が必要となってくる。
シングルレバー混合水栓が水漏れする原因
つづいて、シングルレバー混合水栓で起こる水漏れトラブルの症状や種類と、その原因について解説して行こう。
シングルレバー混合水栓で起こる水漏れのトラブルのうちで多いのが、レバーを上げている時、つまり水を出している時に、レバーの付け根部分から水が漏れてしまうというケースだ。シングルレバー混合水栓のレバーは、上下・左右に自由に動かすことが出来るため、構造上どうしてもレバー下部の付け根部分で緩みが発生しやすい。シングルレバー混合水栓のレバーの付け根部分から水が漏れている場合には、こうしたレバー下部の緩みから水が漏れてしまっていることになるが、レバーの付け根部分の緩みはバルブカートリッジ内のなんらかの部品の消耗が原因である場合がほとんどだ。したがって、この場合、バルブカートリッジの交換が必要となる。
続いて、シングルレバー混合水栓で起こる水漏れトラブルとしてレバーの付け根部分で起こる水漏れの次に多いのが、レバーを上げている時にスパウトと呼ばれる蛇口パーツの胴の部分の上部あるいは下部で水漏れが起きてしまうというケースだ。この場合も、バルブカートリッジ内のなんらかの部品の消耗・劣化が原因であることが多く、バルブカートリッジの交換が必要となってくる。ただし、場合によってはスパウトと他のパーツをつないでいるパッキンの消耗・劣化が原因となっている場合もある。パッキンの消耗・劣化は、外見から判断することが難しいため、もしもバルブカートリッジを交換しても水漏れが直らないという場合には、パッキンを交換するか、あるいは思い切って、水栓自体を交換することを考えてもいいだろう。
続いて、シングルレバー混合水栓でよく起こる水漏れが、レバーを完全に下げているのにもかかわらず、蛇口から水がポタポタと漏れてきてしまうというタイプの水漏れだ。こうしたタイプの水漏れも、バルブカートリッジの消耗・故障が原因となっている場合がほとんどであり、バルブカートリッジの交換が必要となってくる。
シングルレバー混合水栓の水漏れの直し方
このように、シングルレバー混合水栓で起きる水漏れのほとんどは、バルブカートリッジの故障・消耗を原因としている。バルブカートリッジそのものを治すことは専門のプロでない限り難しく、そもそも修理できないような故障や消耗である場合も決して少なくはないため、シングルレバー混合水栓で水漏れが起きてしまった場合には、バルブカートリッジの交換をまず検討したい。
バルブカートリッジを交換する場合、まず、水漏れが起きている水栓のバルブカートリッジの型番を調べなければならない。基本的には、水栓自体の型番がわかれば、水栓内部のバルブカートリッジの型番をインターネットで調べることが出来る。水栓の型番は、水栓の外部に貼られたラベル等に記載されていることが多い。バルブカートリッジは、メーカーから取り寄せるか、ホームセンター等で購入するか、あるいは、アマゾンといった通販サイトで購入することも出来る。
バルブカートリッジは、水栓内部に固定されている訳ではないため、水栓を分解すれば簡単に交換することが出来る。交換の手順としては、まずレバーハンドルを固定しているネジを緩め、レバーハンドルを取り外し、カートリッジ押えと呼ばれるカバーを反時計回りに回して外し、バブルカートリッジを引き抜く、という手順となる。
ハンドル混合水栓の水漏れ
ハンドル混合水栓とは
ハンドル混合水栓は、冷水と温水のそれぞれの水量を調節する二つのハンドルを持つタイプの水栓だ。ハンドル混合水栓は、主に築年数が比較的古い住宅で多く見られる水栓で、新たに住宅を建てる場合や、新しく水栓を設置・交換する場合に、このハンドル混合水栓を設置するということはほとんどないといっていいだろう。
そんなハンドル混合水栓の大きな特長は、シングルレバー混合水栓のバルブカートリッジのような複雑な内部機構を持っていないため、頑丈で製品寿命が長く、また、水漏れが起きた場合にも軽い水漏れであることがほとんどで、修理も容易であるという点だ。
下記で詳しく解説するように、ハンドル混合水栓に起きる水漏れの原因は、水栓本体のいずれかの部分のパッキンの劣化・消耗であることことが多い。したがって、ハンドル混合水栓で水漏れが起きてしまった場合には、まず該当部分のパッキンの交換を試してみるのが良いだろう。
ハンドル混合水栓が水漏れする原因
構造が比較的単純なハンドル混合水栓。前述したように、ハンドル混合水栓に起きる水漏れは、水栓本体のいずれかの部分でパッキンが緩んでしまっていることが原因であることがほとんどだ。
水栓のハンドル部分の下部から水が漏れてしまっている場合には、ハンドルと水栓本体を繋いでいる「三角パッキン」および「コマパッキン」のいずれか、あるいは両方の劣化・消耗、もしくは、ハンドル内部のナットの緩みが原因であることがほとんどだ。ハンドル内部のナットの緩みが原因である場合には、緩んでいるナットを締め直すことが必要となってくる。もしもハンドル内部のナットを締めても水漏れが収まらない場合、「三角パッキン」および「コマパッキン」いずれか、あるいは両方の劣化・消耗が水漏れの原因であると考えられるが、パッキンの劣化を外見から判断することは非常に難しい。どちらのパッキンが劣化しているのか分からないという場合には、両方のパッキンを交換してしまうと良いだろう。
さらに、ハンドルを完全に回し切り、水を出していないのにも関わらず蛇口からポタポタと水が漏れてしまう、という水漏れも多い。こうした水漏れの原因も、ハンドル内部の「三角パッキン」および「コマパッキン」のいずれか、および両方の劣化が原因であることがほとんどだ。したがって、修理するためにはパッキンの交換が必要となる。
また、吐水口パイプの付け根で水漏れが起きているという場合には、吐水口パイプの付け根部分のパッキンが消耗・劣化してしまっていることが原因であると考えて良いだろう。この場合にも、劣化・消耗したパッキンの交換を行うことが必要となる。
ハンドル混合水栓の水漏れの直し方
以上のように、ハンドル混合水栓の水漏れは、ほとんどの場合に、特定の部分でパッキンが緩んでしまっていることによって起こってくる。ハンドル内部のパッキンの劣化・消耗が原因で水漏れが起こっている場合には、「三角パッキン」か「コマパッキン」のいずれかの交換が必要となるが、前述したように、パッキンの劣化を外見から判断することは難しく、どちらのパッキンが劣化しているのか分からないという場合には、両方のパッキンを交換してしまうと安心だ。尚、コマパッキンはゴム部分の劣化・消耗だけでなく、金属部分のサビも水漏れの原因となることがある。交換用パッキンはホームセンターなどで比較的安易に購入することができる。
ハンドル内部のパッキンの交換の手順としては、ハンドル上部のカラーキャップを精密ドライバーといった先の細い工具を使用して取り外し、内部のネジを緩め、ハンドルを取り外し、ハンドルを取り外した部分にあるナットをウォーターポンプフライヤー等を使って外し、残りの部分を引っ張りながら分解する、という手順となる。
混合水栓の修理方法まとめ
修理時の注意点
シングルレバー混合水栓の修理であっても、ハンドル混合水栓の修理であっても、水栓を修理する場合には、必ず止水栓をしっかりと締めてから行うことが重要だ。また、止水栓を締める際には、どれくらい回して締めたのかを覚えておくと、修理が終わった後に行う調整が容易になる。また、止水栓が見つからないという場合には、水道メーター近くにある元栓を締めておくと良い。
バルブカートリッジの交換の流れ
シングルレバー混合水栓のバブルカートリッジの交換の手順を復習すると、まずレバーハンドルを固定しているネジを緩め、レバーハンドルを取り外し、カートリッジ押えと呼ばれるカバーを反時計回りに回して外し、バブルカートリッジを引き抜く、という手順となる。なお、カートリッジ押えを取り外す際には、水栓本体が一緒に回転しないように水栓の下部を押えながらカートリッジ押えを回転させる必要があるが、非常に大きな力をかける必要があるため、タオルなどを用意しておくとベターだ。力に自信がないという場合には、専用の締め付け工具を購入すると良いだろう。
パッキンの交換の流れ
ハンドル混合水栓のパッキンの交換の手順も併せて復習しておこう。ハンドル混合水栓のパッキンを交換する際には、まずハンドル上部のカラーキャップを精密ドライバーといった先の細い工具を使用して取り外し、内部のネジを緩め、ハンドルを取り外し、ハンドルを取り外した部分にあるナットをウォーターポンプフライヤー等を使って外し、残りの部分を引っ張りあげ分解する、という手順となる。
自分でできる水漏れの修理方法を伝授!
水漏れ箇所を確認しよう
混合水栓で水漏れが起こったら、まずどの部分から水漏れが起こっているかを確認しよう!水漏れが蛇口であった場合、ナットやパッキンの緩み、ハンドル内にあるバルブの故障が考えられる。ナットの締め直しや、バルブはホームセンターなどでも買うことができるので、自分で交換修理をすることが可能だ。その際は、作業に移る前には止水栓をしっかりと閉め、水の供給を止めてから行おう。水漏れが給水管との接続部からであった場合は、自分で修理するというのは難しい。ここはプロの水道屋に依頼をして、詳しい原因を見極めてもらって修理してもらうのが、一番確かな方法となる。
※料金の相場はご紹介している水道屋さん10社の平均となります。その他、内容によって料金が掛かる場合がありますので、業者へのお見積によりご確認下さい。
水道屋さんに修理をお願いすると、蛇口の水漏れの場合、サイト内で紹介している10社の平均では約4,420円といったところだ。これはいずれの業者も基本料金となるので、水漏れの修理作業内容の違いであったり、作業状況の違いにより料金は変動する。パッキンなどパーツの交換のみで修理が完了するような軽度のものであれば、ほぼ基本料金と変わらない金額でおさまるが、やはり混合水栓そのものを交換しなければならないような状況だと、それなりの金額となってしまう。新しくする混合水栓の値段も種類も複数あるので、見積りの際に予算面での話し合いは納得できるまで確認しよう!
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